2007-05-25

これが決勝

ひさびさにサッカーの記事。

AC Milan 2-1 Liverpool (uefa.com)
cl-milan

今朝はUEFAチャンピオンズリーグの決勝でした。
2年前の決勝とまったく同じイタリアのACミランとイングランドのリバプールの対戦。
前回の対戦ではミランが前半で3-0とリードしながら後半あっという間に3失点。
3-3のまま延長でも決着つかずに最後はPKでリバプールが"まさかの勝利"。
その時の舞台がイスタンブール、そして今回がアテネという因縁。

ミランはインザーギの1トップで後ろにエースのカカという"戦術カカ"。
リバプールも前線はカイトだけで後ろにこちらも大黒柱のジェラード。
どちらも中盤に人数を割いて少ない人数で効率的に攻める意図が見えた。


で、肝心の試合。
序盤からペースを握ったのは意外にもリバプール。
前線からの素早いチェックで相手を揺さぶり高い位置でのボール奪取から速攻。
まさに狙い通り・・・だったはずなのだがチャンスらしいチャンスは右サイドで相手DF(ヤンクロフスキ)のミスからペナントが抜け出してシュートを放ったシーンのみ。
ジェラードやアロンソやリーセがミドルシュートを撃ったシーンはあったが枠に飛ばず。
そして攻めあぐねるチームにはしっぺ返し・・・というお約束の展開へ。
前半終了間際にミランにエリア手前の絶好の位置でFK。
ピルロが蹴ったボールがインザーギの肩(手?)に当たってゴールへ。
まさにこれぞインザーギと言わんばかりのせこい・・・狡猾なゴール
直後に前半終了。

後半になるとビハインドのリバプールが一層攻勢に。
キューウェル、クラウチと攻撃の手駒を投入するもなかなか決定機を作ることができず。
逆にクラウチ投入後はミランのカウンターに晒される場面が続き、82分にはオフサイドラインをかいくぐってカカのスルーパスを受けたインザーギがゴールに流し込んで追加点
これまたインザーギらしいライン裏への飛び出しと泥臭いゴール。
リバプールも終了間際にCKからカイトがヘッドで決めるも届かずに2-1でミランの勝利
インザーギ2点目



両チームの今シーズンを非常に象徴した一戦だったと思う。
ミランは守備のミスも目立ち攻撃の形もほとんど作れなかった。
それでも守備では最後の最後でネスタらが体を投げ出して守り、攻撃でもカカや今回のインザーギらが少ないチャンスをモノにして勝つ。
一方でリバプールも戦術と運動量で押し気味に進めたが、最後の決定力もしくは決定機を作る部分で完全な力不足。
特にこの日のペナントとゼンデンの両サイドは(相手DFのミスから)チャンスの"芽"をいくつも得ながらほとんど決定機に繋ぐことができず。

どちらのチームも国内リーグでは早々に優勝戦線から脱落しており、逆にそれがCLではコンディション・日程の面で有利に働いたが、最後の舞台で納得のいくパフォーマンスを見せることはできなかった。
正直試合としては平凡、カップ戦の決勝戦"らしい"試合だった。

そして凡試合で最後には勝つというイタリア"らしさ"を体現してみせたミラン、そして手でもなんでもいいからゴールに入れるインザーギ"らしさ"を十分に発揮していた。

無理矢理ではあるが今年の決勝は良くも悪くも"らしさ"がキーワードだったように思う。

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