2008-07-01

欧州選手権 決勝 独逸 対 西班牙 ~二度はなし~

月末の上に月曜日。最悪に忙しかったです。こんばんわ。
さすがにとばっちりが来た。死ねばいいと思うよ。


EURO2008もこれで最後。決勝のドイツvs.スペインです。

低調ながら決定力と思いっきりの良さで勝ち上がったドイツ、一方で自慢のパスサッカーを存分に見せつけながら勝ち上がってきたスペイン。
下馬評ではスペイン有利もドイツの勝負強さは侮れない、といった感じ。

ドイツは主将バラックの出場が危ぶまれたがほぼベストメンバー、一方でスペインは得点王のFWヴィジャが負傷欠場。代わりに若手のMFセスクがスタメンに名を連ねた。

試合序盤にペースを握ったのはドイツ。
準々決勝のポルトガル戦同様にフィジカルと運動量で相手を圧倒して逃げ切ろうという作戦だったのか、立ち上がりはなかなか良かった。
ところが10分を過ぎたあたりからスペインが立て直し、あっという間にドイツのハイペースに慣れてきてしまった。このドイツの戦法をある程度読んでいたのかもしれない。
こうなると苦しいのはドイツ。プレスをかけてもスペインの余裕のパス回しでかわされ、ラインを上げていたDF陣の裏へ面白いようにスルーパスを通されてしまい、ピンチの連続。
特にスペインのFWトーレスのスピードにドイツの鈍足CBコンビがまったくついていけず。
ドイツがこの悪循環に陥ったところで30分過ぎに中盤のシャビのスルーパスから、トーレスが左SBのラームをぶっちぎり、飛び込んできたレーマンよりわずかに先にボールに触って浮かす技ありのシュートが決まってスペインが先手を取る。
ビハインドになったドイツも攻める姿勢を見せるものの、セットプレー以外の可能性は薄。
スペインがリードのまま前半終了。

後半になるとまずドイツのベンチが動く。守備でミスの多かったラームに替えてヤンゼン。
しかし、これがかえって流れをさらに悪くしてしまう。
ドイツの左サイドのポドルスキーとラームという脅威が半分なくなったことでスペインのSBが楽になり、サイドの主導権を完全に握ってしまう。
もともとサイドからのクロスで高さを生かしたかったドイツは完全に手詰まりに。
中盤、サイド、そして前線で完全にペースを握ったスペインはやりたい放題で、何度も追加点のチャンスを作り出す・・・が、これを決められず。
スペインのベンチも積極的な選手交代で追加点を狙ったが、どうしても取れない。
嫌な雰囲気ではあったが、肝心のドイツがそれどころではない状況。
クラニーやゴメスといったFW陣を投入するもほとんどチャンスらしいチャンスを作れず。
挙句の果ては、終盤にパワープレーをすることもできない体たらく。
結局ほとんど危なげなくスペインが勝利。ドイツは決勝の舞台で何もできず。


大会を通じて低調だったドイツが勝つには、やはりポルトガル戦と同様、序盤から飛ばして逃げ切る戦法しかなかったと思われる。しかし、さすがに二度同じ手は通じなかった。
スペインの中盤、特にシャビとマルコス・セナが攻守でそれぞれ持ち味を発揮していた。
いなされてしまったドイツは、ただでさえ不安定な守備陣が丸腰状態になり、トーレスやイニエスタに好きなように蹂躙されてしまった。

最後に大会を簡単に総括。
事前に優勝候補と言われていた国が世代交代に苦労した印象が強い。
特に期待を大きく裏切ったフランス、イタリア。フランスは世代交代を進めなかったことで、結果的に失敗。逆にイタリアは世代交代を進めすぎてしまったように思う。
ポルトガルやオランダに関しては、試合運びやコンディション調整の失敗で残念な結果に。
一方で、アルシャビンというニューヒーローが生まれたロシアと脅威の粘りを見せたトルコは、よく大会を盛り上げてくれたと思う。
そして優勝したスペイン。苦しんだライバルに比べて非常に安定していた。
ラウールらベテランを外したことが吉と出ましたね。世代交代が成功。

個人的には、"惜しい"チームとしてクロアチアを挙げたい。

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