2008-10-13

市場は地獄を見た

突然ですが風邪気味です。こんばんわ。

今回は非常にシリアスなエントリーです。この歴史的な一週間を拙いながらも記録したい。そして将来落ち着いて振り返ることができれば・・・という想いで書きます。
脳内BGMは映像の世紀の「パリは燃えているか」で。


まずは一週間の動きを株式市場の値動きとともに振り返ってみます。

先週5営業日のダウ(青)と日経平均(赤)の値動き。
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9月末の金融安定化法案の否決と株価の下落は、始まりに過ぎなかった。

先週末に米国が修正法案をようやく可決するのと時を同じくして、欧州各国の金融当局が次々に救済策を発表。特に預金の全額保護もしくは保護枠の拡大が相次いで発表された。
また、米国同様に金融機関の救済合併が行われた。(ベルギーのフォルティスなど
そして欧州主要各国が協議を開始するなど、すばやい対応を見せた・・・はずだった。
しかしその協議で具体案の合意を行うことはできず。かえって欧州が"寄せ集め"であることをアピールしてしまった形。市場は週明けから失望ムードでスタート。

そして10/6月曜日、欧州のアイスランドが非常事態宣言
どうやら銀行がレバレッジ(借金)をしまくって利益をあげていたが、今回の信用収縮により首が回らなくなった模様。国家予算やGDPの何倍もの負債を抱えたまま実質的に破綻し、すべての銀行が国有化となったようだ。
アイスランド政府は欧州(EU)に助けを求めたが拒絶され、なんとロシアを頼る始末

10/7火曜、FRBがCP買取制度を打ち出す。金融以外の企業の資金繰りを助ける目的。
しかし市場は好感することなくズルズルと下げ続ける。

10/8水曜、英国が他に先んじて公的資金注入を決定。
またこの頃になるとロシアなど一部の国は株式市場の取引を停止する事態に。
さらに為替も大きく動いていた。
特に新興国通貨の下落が激しく、ブラジルレアルや韓国ウォンはfree fall状態。

そしてこの日は米欧などの各国中央銀行が異例の緊急協調利下げ
これで混乱も収まるかと思いきや、かえって加速。市場は激しい売りの嵐。

その後はご存知のとおりのパニック。文字通り市場が恐怖に支配された。
とにかく株式だろうが債券だろうが商品(原油など)だろうが全て売り。
市場は・・・完全に壊れた。


軽くまとめ。

株式は指数ベースでも一週間で20%近くも下げる異常事態。特に日経平均はバブル後最安値に近づいてきた。

年初来からのパフォーマンスを見ても大雑把に言って米国が40%弱、日本や欧州が40%超、新興国は50%以上の下落に見舞われている国もある。とにかくひどい状況だ。

為替を見てもひどい。資源国通貨であるブラジルレアルやオーストラリアドルなどは暴落。
さらに韓国ウォンもまさに阿鼻叫喚の垂直落下。

この週末、とりあえずは金融機関への資本注入などを柱とする行動計画が合意。
一応は各国が協調して危機対策にあたるという姿勢を見せた。
これを市場がどう受け取るか・・・

最後に2年間のダウと日経のパフォーマンス。
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ノーベル賞の受賞はめでたいが、経済にほとんど還元されていない気がします。


風邪で書くのもしんどいので完全版を後日公開したいと思います。中途半端でサーセン

2 件のコメント:

  1. 俺も映像の世紀思い出したわ。
    80年前みたいに、世界大戦に繋がったりしないだろうな。。現在は協調路線だし、さすがにそれはないと信じたい。

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  2. アメリカの凋落、中国の台頭、ロシアの迷走・・・
    世界大戦フラグは立ってます。
    ただしドンパチとは限らないけどね。

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