2011-04-23

まどか☆マギカとはなんだったのか

独立でスレ立て。ネタバレ含むので未見の人は読まないでね。
しかしすごい最終回だったぜ。ここまで盛り上がったのは記憶にない。

少し頭冷やして整理することができたのでレビューを書く。


追記で伏せておきます。


良かった点。

・ まず一つのアニメ作品として映像的にも脚本的にもブレずに乱れなかった。特にこれだけ注目を集め12話しかない状況で、シナリオが破綻しなかったのは素直にすごいと思う。
・ 主人公は実はほむほむだった。ここは賛否分かれるが、ループを繰り返すことで別の時間軸上にある並行世界の因果が重なり合い、まどかの魔力?が増幅するという設定は見事。無駄がない。
・ 安易にみんな元通りでハッピーエンド、とはならなかった。

で、ここからがちょいと微妙な点。
10話終了(中断)時に明らかになっていたのは、①ほむほむが諦めた(=絶望した)時点でループ(=やり直し)は不可能、②ワルプルギスの夜は魔法少女になったまどかにしか倒せない、ということ。
なのでこの時点で想像したのは、
「まどかが魔法少女になるのは確定(そうじゃないとワルプルギスの夜は倒せない)で、その対価としての願いは当然こんなの絶対おかしいよシステム(魔法少女と魔女とQBによるエントロピー云々)を終わらせて新たに魔法少女が生まれるのを阻止すること。そしてほむほむと再び共闘してワルプルギスの夜を倒す。ただこのままだと何回目かのループと同じで倒した後にまどかは最凶の魔女になるので、ほむほむが身代わりとなりソウルジェム使ってまどかのソウルジェムの穢れを引き受け、自身が魔女になりまどかに倒してもらう。あとは前述のシステムがなくなった世界でまどかはほむほむのことを想いながら最後の魔法少女として生きていく。おまけでOPの黒猫に"ほむら"とか名付けてみたりね。」
ってな終わり方だったんだ。
QBの囁く安易な"願い"や"奇跡"に頼らず人間は自分の足で歩いて行くんだEND。

実際には全然違う終わり方だったわけだけど・・・ここで納得がいかないのは魔法少女とQBのシステムが消滅していない点。
たしかに魔女にはならないかもしれないが、代わりに魔獣が生まれ魔法少女は願いの対価として死ぬまで戦い続けるという運命を背負うわけでしょ?そしてソウルジェムが穢れきってしまうとさやかのように消滅する。
ちょっと宇宙の法則書き換えちゃったけど、人々の悪しき"呪い"は消えないからそれは皆でよろしくね☆ってまったくわけがわからないよ。

いや、まぁこっちの方が二期とか外伝とか劇場版とか作り易いってのはわかる。
でも魔法少女という存在自体がこんなの絶対おかしい・・・はずじゃなかったの?
自動車事故で死にかけたり、好きな男がバイオリン弾けなくなったり、親がカルトやって基地外扱いされたりする不幸をインキュベーターの囁く"奇跡"に頼らず、自分たち自身で乗り越えていこうっていう終わり方にした方がよりすっきりしたんだけどな・・・。

まぁ・・・そんな疑問は吹っ飛ぶくらい出来の良い作品だったとは思いますけどね。

2 件のコメント:

  1. じゃおーむ2011年4月26日 18:39

    命を捨ててまで叶えたい願いがあった人たちもいるから、それを自分の価値観にそぐわないからといって無かったことにはしたくない、ってことじゃない?
    何も無かったことにすると石器時代のままで文明が発展しないし。
    ループものは最後は何もかも無かったことになって完全なハッピーエンドになって陳腐になりがちだから、そうはしなかったのはベストだったと思う。

    と、ニート中の私が書き込んでみる

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  2. 欧州行っててコメントが遅れたニダ

    まー絶望はないけど希望もない終わり方ってのはどうかと思うのよ。
    人間讃歌じゃないけど、QBと魔法少女の犠牲がなきゃ人類の文明は発展しないっていうオチはひっくり返してほしかった。

    そもそも「自分を犠牲にして願いを叶える」ってのはどうなのか、そしてその犠牲なくしては成り立たない文明とは・・・と考えるとすっきりしないのよね。
    そこにカタルシスのようなものを求めていたのかも。

    まあ何もかもなかったことにしてハッピーエンドにならなかったのはたしかに良かった。そこは同意。

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